最後の仕上げは「ハンドボール界のメッシ」で-。ロンドン五輪世界最終予選(4月6~8日、クロアチア)に臨むハンドボール男子日本代表は16日、都内で合宿を公開。20日から直前合宿を張るデンマークで、11年世界最優秀選手で同国出身のミケル・ハンセンを招くことが明らかになった。サッカー界で言えば11年度世界最優秀選手賞のメッシ(バルセロナ)。自らの人脈で要請したという酒巻清治監督(49)は、「シュートをGKに受けさせたい」とニヤリとした。

 同予選では格上のクロアチア、アイスランド、大型選手がそろうチリとリーグ戦で競う。4カ国中上位2カ国が五輪切符を得るが、196センチの世界NO・1選手の「特打ち」は、最高の予行演習だ。10年にスペインで武者修行したエースの宮崎も「世界で一番うまい選手。本当ですか!」と興奮気味。「球が速すぎて見えない。僕は球速は118キロぐらいですが、130キロ以上出ているんでは。うちのGKにとってはでかい」とうなった。

 この日の練習では、対戦国に合わせた3パターンの守備陣形を披露。同監督は「守備で最後まで確実性を高める」と重きを置く。「世界一のシュート」の経験でゴールに鍵をかけられるかが、24年ぶりの五輪出場の鍵になる。【阿部健吾】