<卓球:世界選手権団体戦>◇3日目◇27日◇1次リーグC組◇ドイツ・ドルトムント

 【ドルトムント(ドイツ)=今村健人】日本女子が1次リーグ首位通過を決めた。地元ドイツに3-0で勝ってリーグ4連勝。最終戦を待たずに1位を確定させた。1番手の石川佳純(19)が先勝すると、福原愛(23=ANA)が“カステラパワー”で圧勝。最後は平野早矢香(27=ミキハウス)が得意のカットマンを下した。30日の準々決勝進出を決めて、6大会連続のメダル獲得と、29年ぶりの決勝進出も見えてきた。

 みじんも寄せつけなかった。完膚なきまでに突き放した。地元ドイツへ熱烈な応援を続けていた観客も、最後は日本に惜しみない拍手を送るしかなかった。3-0の圧勝。1位通過を決めた福原は「第一段階クリアです」とうなずいた。

 狙いが完璧にはまった。日本選手の多くが苦手とするカットマンの順番を読み切り、石川、福原、平野の順に並べた。これが勝因だった。石川が「ドルトムントに来て一番良い試合」で弾みをつけると、続く福原の気合は会場の空気を変えた。「全部で勝つという強気で行った」。今大会は「重くなくてタンパク質が取れる」と、ハチミツと抹茶味のカステラ2種類を持参し、試合の合間に摂取。切れ味抜群の足運びで相手エースを圧倒。最後は平野が得意とするカットマンに快勝した。

 これで最後のフランス戦を待たずして、1位通過を決めた。次戦はこれまで出番のない石垣らを起用し、主力を休ませる予定。01年大阪大会からの6大会連続メダルは手中に入った。だが、選手が目指すのはその先にある29年ぶりの決勝の舞台。福原は「この勢いを落とさないようにしたい」。ここからが、本当の戦いになる。