競泳男子200メートルバタフライで五輪金メダルを狙う松田丈志(27=コスモス薬品)は12日、都内でメディア取材に応じ、ロンドン後も現役続行する意欲を明かした。6月で28歳となる代表主将は「ロンドン以降も泳ぎたいって気持ちがある。それには『まだ泳ぐの?』じゃなくて、もっともっとやってよって言われるような結果を出すのが1つの目標。それは金メダルだと思っています」。引退論をあっさり否定した。

 日本選手権を終え、同年代の選手たちがロンドンで最後という話を耳にし「悲しい気分になった」と言う。そこへ9月で30歳となる北島の姿に大きな刺激を受け、「自分はもっと泳ぎたい」という強い思いにかられた。五輪では怪物フェルプスを倒しての金メダルが目標だ。そうなれば「もっと楽しくやれる環境を自分で手に入れることができるかもしれない」。北島のようなプロスイマーとして、新たな人生を切り開く覚悟を持ったようだ。

 一方で24年間にわたり指導を受けてきた恩師・久世由美子コーチとの関係は、今回が最後となる見通し。従来とは違った取り組みを思い描くだけに「全然別のことをやるんじゃないかな」と話した。【佐藤隆志】