アマチュアボクシングでロンドン五輪出場を目指す「南海キャンディーズ」のしずちゃんこと山崎静代(33=よしもとクリエイティブエージェンシー)が17日、名医から異常なしの「お墨付き」をもらった。

 「脳に影があった」という週刊誌報道を受け、16日の東京都内での検査に続き、この日は大阪市内でMRI(磁気共鳴画像装置)などの精密検査。85年にボクサーだった俳優赤井英和を開頭手術で救った富永紳介氏は、20種類の検査後「今後のボクシング活動を制限しなければならない要因は見当たらなかった。正常にクリアした」と説明した。

 同市内で会見した山崎は「全てが正常」とされ「スッキリしました」と鼻声で2度繰り返した。お笑い芸人らしく検査での“異常”も告白。「新たに左鼻が蓄膿(ちくのう)だと分かりました。蓄膿とうまく付き合いながら金メダル狙います」と笑わせた。

 10年春に男性ボクサーのパンチで「頭がガンガンした」ことはあったという。当時も4カ月後の再検査では異常なしと診断された。8強進出で五輪出場となる世界選手権(中国・秦皇島)まで約3週間。今日18日から山形合宿を行う山崎は「自分を解放して暴れたい」とニヤリと笑った。【近間康隆】

 ◆富永医師の赤井英和手術

 85年2月5日、赤井は大阪市内での試合で大和田正春に7回KO負け。意識不明となり「急性硬膜下血腫、脳挫傷」と診断された。搬送時生存率20%、手術後生存率50%といわれる危険な状態だったが、富永病院での開頭手術に成功。そのまま引退した。