<アーチェリーW杯オグデン大会最終選考会>◇最終日◇22日◇東京・国立スポーツ科学センター・アーチェリー場◇70メートル(72射)

 ロンドン五輪最終予選のW杯出場を懸けた選考会で、女子は“インドア派”の蟹江美貴(23=ミキハウス)が3日間合計1978点で1位となり、2位の川中香緒里(20)とともに代表に決まった。既に五輪代表に決定済みの早川漣(24)とともにW杯(6月、米国)の団体で、上位3位までの五輪出場枠獲得を目指す。

 3日間ずっと首位を守り抜いた蟹江が、五輪への道をつないだ。最終日も安定したスコアで、2位川中に19点差をつけた。「うれしいです。でも、これで五輪が決まったわけじゃないので」と気を引き締めた。

 「走らなさそう」という理由で始めたアーチェリー。運動は苦手で「特技は絵を描くこと」というインドア派だ。だが、世界選手権を逃した昨年12月から、嫌いな筋トレに励んだ。体重も4キロしぼれて「練習でも12エンド射るのがしんどかったのが、普通に射れる」と好結果に結びついた。

 「胸あて」にはトイ・ストーリーの「リトル・グリーン・メン」を縫うなど、周囲とはひと味違う“不思議”なキャラ。「W杯では楽しく射られたら、点数も出てくると思う」とマイペースな意気込みをみせた。

 ◆蟹江美貴(かにえ・みき)1988年(昭63)12月4日、愛知県岡崎市生まれ。東海中1年からアーチェリーを始める。愛産大三河高では全国総体団体2位。近大3年時の09年世界選手権で団体2位。趣味はアロマ。特技はアンパンマンなどの絵を描くこと。左利き。家族は両親と弟2人。161センチ。血液型O。