<テニス:全仏オープン>◇8日目◇3日◇パリ・ローランギャロス

 第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)が世界ランキング109位のダビド・ゴフィン(ベルギー)を退け、8強進出を決めた。

 4大大会16勝を誇る元世界王者と、予選敗退から繰り上がりで本戦出場した新鋭との対決で波乱は起きなかった。第1セットを奪われた30歳のフェデラーが目の色を変えて逆転。「ラッキールーザー(幸運な敗者)」のゴフィンの物語は本当の終幕を迎えた。百戦錬磨のフェデラーは、9歳年下の若者の実力を認め「ラケットの感覚や試合を読む力は非凡だ。トップ20入りも可能だと思う」とたたえた。大会前半を盛り上げ、最後に憧れの選手と対戦したゴフィンは「ベストを尽くしたので後悔はない。最高の思い出だ」。