真央、「勝負靴」に手応えあり-。フィギュアスケート元世界女王で、現役最後のシーズンに挑む浅田真央(22=中京大)が、「靴もちょっと軽くなっているので、ジャンプも前より軽くなったかな」と変化を喜んだ。25日に愛知県内でのショー「ザ・アイス」に出演し、エキシビション曲で3回のジャンプを鮮やかに成功してみせた。

 ブレード(刃)の一部をカーボン製に変更。「減ったのは0・5(50グラム)」だが、靴全体でも1キロ未満で、少量でも効果は大きい。「アクセルも良い感じに入っているので、初戦には大丈夫かな」とジャパンオープン(10月、さいたまスーパーアリーナ)でのトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)にも前向きだった。

 前日は、今季のショートプログラム(SP)を初披露した。ここではジャンプにミスが出たが「昨日のことは忘れましょう!」とニッコリ。朝の練習では3回転半も成功したという。軽量シューズが、来年2月のソチ五輪金メダルへ、大きな武器になりそうだ。

 ちなみに、ショパン作曲「ノクターン」で滑るSPのテーマは「初恋」。経験談を問われると「あってもなくても、言わなくても良いと言われているんです」。振り付けのニコル氏からの「禁止令」を明かす時も楽しそうな笑顔。そんな会話の1つ1つが、順調な調整具合を示しているようだった。【阿部健吾】