<男子テニス:国別対抗戦デ杯ワールドグループ(WG)入れ替え戦>◇最終日◇15日◇東京・有明コロシアム

 1勝2敗で1敗もできない日本は、最終試合で世界123位の添田豪(29=空旅ドットコム)が、同94位のアレハンドロ・ファジャ(29)に4-6、6-4、6-3、6-3の2時間53分で勝ち、通算3勝2敗で、2年ぶりに最高峰の世界グループ復帰を決めた。

 添田の勝利の瞬間、ベンチで錦織圭(23=日清食品)は跳び上がった。2試合で1セットも落とさずに日本に2勝をもたらした。「自分はできることをやった。後は添田君を信じるだけだった」。デ杯は自分の勝利だけでは勝てない。だからこそ、添田の勝利がうれしかった。

 1人だけ格が違った。この日の第1試合も貫禄のストレート勝ち。ヒラルドとは過去3戦して2勝1敗ながら、勝った2試合はすべてフルセット。手ごわい相手のはずが、この日は圧勝だった。「しっかり締めることができた」。

 兄貴分の添田にも、試合前にはアドバイスを送った。初日に勝ったファジャの弱点を伝え「リターンがカギ」と話した。その言葉を胸に、添田は日本を勝利に導いた。8月の全米初戦負けから半月。錦織は、エースの責任を果たし、見事に復活を遂げた。