<テニス:全日本選手権>◇3日目◇7日◇東京・有明テニスの森公園

 錦織2世が金星だ!

 男子シングルス準々決勝などが行われ、18歳で在米の西岡良仁(ニックインドアTC)が、日本NO・3で2度優勝の杉田祐一(25)を6-4、6-4で下し、初出場で4強入りを果たした。

 左利きから繰り出されるストロークは強烈そのもの。日本代表で世界164位の杉田も完全に打ち負けた。「杉田さんに勝って4強入りするのが目標だった。この先は行けるとこまで行く」と、89年17歳で最年少優勝を果たした谷沢以来の10代優勝に残り2勝と迫った。

 スーパースター錦織と同じ米フロリダにあるIMGアカデミーを拠点とする。協会の元会長である盛田正明氏のテニス基金の援助を受け、渡米したのも錦織と同じ。今回の帰国には、錦織の元コーチであるワイナー氏が同行し、つきっきりで指導にあたる。「今年で一番の試合だった」(ワイナー氏)。

 昨年の全米のジュニア部門で4強入り。これは錦織もできなかった好成績だ。今年はすでに一般のツアー下部大会で優勝し、「目標はもちろん(世界の)1番です」。20年東京五輪出場も目標とする金の卵が、全日本のタイトルを手に、来年からはプロに転向する予定だ。

 ◆西岡良仁(にしおか・よしひと)1995年(平7)9月27日、三重県津市生まれ。両親が経営するテニスクラブで4歳でテニスを始める。07年全国小学生優勝。津市立橋北中3年から米フロリダにテニス留学。今年、ツアー下部大会のメキシコフューチャーズで一般国際大会シングルス初優勝。ジュニア最高世界ランクは12位、最新の一般の世界ランクは570位。171センチ、63キロ。