<スピードスケート・ショートトラック:ソチ冬季五輪代表選考会>◇13日◇大阪プールアイススケート場

 男子の坂下里士(23=トヨタ自動車)が、ソチ五輪出場に大きく前進した。500メートルで優勝し、距離別ポイントは合計2800点で単独トップに浮上。残り1レースで、距離別2位の坂爪亮介(23)に866点の大差をつけ、初の五輪切符獲得に近づいた。

 迷いはなかった。決勝でもロケットスタートを決めた。「さすがに緊張したけど、問題なかった」。力強く氷を蹴ってトップに立つと、そのまま先頭の座を譲らなかった。「スタートからの1周半は、結構手応えがあった。悪いところもあったけど、今日は勝つことが大事。勝てて良かった」。重圧が掛かる中での完勝に、胸を張った。

 既に夢の舞台を見据えている。「五輪でメダルを取るチャンスは誰でも平等にある。1歩1歩、頑張りたい」。最後の500メートルは今日14日に予選、明日15日に決勝が行われる。五輪につなげるためにも、最後も勝って締める。【木村有三】