全日本スキー連盟(SAJ)は13日、フリースタイルスキー女子モーグルの伊藤みき(26=北野建設)が遠征先で負傷した右膝の検査結果を「前十字靱帯(じんたい)損傷」と発表した。関係者によると断裂はしておらず、半分ほどつながっている状況だという。来年2月のソチ五輪に向けて、SAJの林フリースタイル部長は「わずかな望みがある」と話した。

 伊藤は7日に遠征先のフィンランドでの練習中、エアの大技「Dスピン(軸を斜めにした回転)」の着地で失敗し転倒。右膝を負傷しヘルシンキで応急処置を受け、11日に緊急帰国していた。14日のW杯開幕戦(ルカ)は欠場する。

 今後は1日も早い雪上トレーニングの開始とレース復帰を目指し、リハビリに専念するが、まだ患部は腫れている。ギプスで右膝を固め、移動には車いすや松葉づえを使っているという。また、SAJはこの日、26日から来年1月21日までのW杯5戦に参戦する遠征メンバーも発表した。伊藤はメンバーから外れ、1月はリハビリ期間に充てる予定。2月6、8日のソチ五輪本番へ向けて調整するという。16日に本人が都内で記者会見を行い、今後について説明をする。