<スピードスケート:ソチ五輪代表選考競技会>◇最終日◇29日◇長野・エムウエーブ

 落選した高木美帆とは対照的に、姉菜那(21=日本電産サンキョー)は初の五輪切符を獲得した。女子5000メートルでは7分19秒70の5位と3000メートルに続き3枠の出場圏内に届かなかった。しかし、1500メートルで出場圏内の4位に入ったこと、W杯団体追い抜きでの実績が加味され、初代表に選出された。

 4年前、妹を応援にバンクーバーに行った。晴れやかな大舞台に魅了され「あの場所に立ちたい」と思うようになった。一時は「美帆の姉」と呼ばれることに悩んだこともあったが、名門日本電産サンキョーに入社して考えを変える。「自分は自分」と長島ら一流の先輩から積極的に教えを請うた。今季に入ると急成長。W杯では団体追い抜きのメンバーとして2度の日本記録に貢献した。「まだ伸ばせるところはたくさんある。絶対負けない気持ちでいく」と五輪へ意気込んだ。