<競泳:日本選手権>◇第3日◇12日◇東京辰巳国際水泳場

 萩野の頑張りに「黄金世代」が呼応した。男子200メートルバタフライでは、400メートル個人メドレー世界王者の瀬戸大也(19=JSS毛呂山)が初の日本タイトルを獲得。「やっと日本一になれてうれしい。逆でしたけど」と笑った。平井健太(19=セントラルスポーツ)も2位で代表に内定。「悔しい思いをしてきたけれど、やっと代表になれた」。同種目でロンドン五輪銅メダルの松田や世界選手権代表の小堀らを相手に、19歳の2人が好レースをみせた。

 2年前の8月、瀬戸と平井、平泳ぎの山口はジュニアパンパシ(ハワイ)に出場した。萩野のロンドン五輪での活躍に「次は自分らが」と誓い合い、背泳ぎの川本(中京大2年)を加えたメドレーリレーで高校新を樹立。山口は同年9月に世界新、瀬戸は昨年世界選手権で金メダルを獲得。そして「追いつきたい」と話していた平井が続いた。

 「素晴らしいのは、彼らが若いこと」と上野競泳委員長。2年後はもちろん、6年後の東京五輪まで期待がかかる。子どものころに北島康介の活躍を見て五輪の金メダルを当然の目標としてきた「水泳ニッポン」世代。瀬戸が「刺激し合って、切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と言えば、萩野は「このメンバーで日本を引っ張るイメージはある」と力強く話した。