男子柔道60キロ級で五輪3連覇の実績を持つ野村忠宏(39=ミキハウス)が、再び引退危機に見舞われた。今日23日開幕の全日本実業個人選手権(兵庫・ベイコム総合体育館)を1年ぶりの復帰戦に予定していたが、左膝痛で欠場することを22日、マネジメント会社を通じて発表した。7月の練習中に痛め、08年に前十字靱帯(じんたい)再建手術を受けた右膝にも痛みがあるという。

 関係者は「痛み止めや、膝にたまった水を抜くなどの治療をしてきた」というが、間に合わず。昨年8月には右肩を痛めて引退ピンチに陥るも11月に手術し、今大会に備えていた。野村は公式サイトで「しばらく心と身体を休め今後のことを考えます。ハッキリしたことは言えませんが、けがだらけの体と向き合いながら後悔のない道を進んでいきたい」とコメント。9月下旬に治療方針を決め、進退は膝の回復状況によって検討することになった。