競泳の五輪2大会連続2冠の北島康介(32=日本コカ・コーラ)がプレ五輪の来季に向け、米国で始動することが7日、分かった。今月中旬から渡米し、北京五輪後の09年から拠点を置いた米国の南カリフォルニア大で合宿を行う。ロンドン五輪男子200メートル平泳ぎ銅メダリストの立石諒(25)をパートナーに、世界で戦うための体作りを開始する。

 プレ五輪への決意があふれる。12年ロンドン五輪後のシーズン始動は、年明けだったが、今回は10月に繰り上げた。この2年間は選手としての闘争心が湧いてこなかったが、来年はリオデジャネイロ五輪のステップとなる世界選手権(ロシア)がある。北島は「まずは泳げる体にしたい」と前を見た。

 来季への始動場所に選んだのは、米国の南カリフォルニア大。五輪2大会連続2冠で目標を見失ったとき、泳ぐ喜びを取り戻した大切な場所。水泳の原点に立ち返った思い出の地で、10月中旬から2週間、体作り中心の練習に励み、来月には国内か、米国の大会で実戦復帰する予定だ。

 今年は8月のパンパシフィック選手権(オーストラリア)9月の仁川アジア大会の出場権を逃したが、両大会とも解説者として現地で観戦。「世界レベルの泳ぎを間近で見られて、勉強になったし、前向きになるきっかけになった」と収穫を得た。来夏の世界選手権(ロシア)代表になれば、2年後のリオデジャネイロ五輪も見えてくる。