今月8日に行われたフィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第3戦中国杯で負傷したソチ五輪金メダリストの羽生結弦(19=ANA)の状態について、日本スケート連盟の小林芳子強化部長(58)が21日、「今週の頭に連絡をもらいました。痛みはありますが、普通に歩くことは出来るようになったとのことです。いまは治療とリハビリに専念しています」と説明した。

 9日に緊急帰国して国内で受けた精密検査では、脳に異常はなかったが、全身5カ所のけがで全治2~3週間と診断されていた。大腿(だいたい)挫傷を負った左脚の痛みがいまだに残っているが、ここ数日間でさらに回復が進んでいる可能性はある。

 ただし、GPシリーズ第6戦NHK杯(大阪・なみはやドーム)の開幕は28日に迫っている。最終的にはショートプログラム(SP)を滑る当日まで出場するかどうかの判断は待てるが、依然として流動的な状況。同強化部長は「誰かを代わりに出場させることはいまは考えていない」とし、直前まで本人の意向を待つ考えも示した。