フィギュアスケートのソチ五輪金メダリスト羽生結弦(19=ANA)が、今日28日に行われるグランプリ(GP)シリーズ第6戦NHK杯(大阪・なみはやドーム)のショートプログラム(SP)に出場する。同3戦中国杯のフリー直前の練習で負傷してから2週間あまり。27日の会見で死と隣り合わせの競技のリスクを認めながら、勝るのは今大会3位以上で出場権を得るGPファイナル(12月、スペイン)出場への意思。中国での滑りを先につなげるために、万全ではない状態での最善を尽くす。

 羽生

 まず、多くのみなさんに中国杯でのことで、心配をかけたことを深くおわびします。現地でしっかり診断を受けて出場したので、深刻に心配されないようお願いします。

 -中国杯の衝突を振り返って

 羽生

 振り向いた瞬間で、顔をそらせることができて、腕を出せて衝撃を避けることできたが、顎を氷に打ち、側頭部は(相手の)肩か顎にぶつかった。頭が揺れた衝撃が大きくなく、大丈夫だと思っていた。幸い米国のドクターが駆け寄ってくれた。脳振とうの危険はないと理解し、リスクはあったが、ドクターを信じたいという気持ちがあって滑りました。ここにいることが奇跡に近い状態です。

 -今、ケガの状態は

 羽生

 (右)足首の捻挫は中国杯に行く前からで、演技の影響で悪化していない。頭部の傷はかすった擦り傷で、そこが出血した。腹部は大きく氷に打ち付け、息が苦しくなるほどで、筋肉にダメージが残っている。今日、昨日の練習は左太ももに少しの違和感はあるが、滑れると周りと判断して決めました。