<高校選抜バスケットボール宮城県大会:明成91―62聖和学園>◇16日◇仙台商体育館◇男子決勝

 明成が91―62で聖和学園を下し、3年連続8度目の優勝を果たした。エースの八村塁(2年)が1人で36得点と爆発するなど、終始リードを保っての圧勝劇。夏の高校総体準優勝によりすでに出場権を得ている全国選抜では、昨年に続く優勝を狙う。

 第3Q、八村の199センチの体が宙に舞い、豪快なダンクシュートをたたき込んだ。明成のユニホームを着ての公式戦は、夏の高校総体準決勝以来。U―17世界選手権出場のため、総体決勝には出られなかったが「決勝の結果(2位)を知って悔しかった。選抜は、みんなで日本一を取りにいきたい。そのため今日は全力で戦った」。言葉通り、この日は1人で36得点と大暴れしてみせた。

 まだ2年生。だがコート上の存在感は抜群だ。8月のU―17世界選手権で日本は14位に終わったものの、7試合計159得点でトータル、平均とも得点王に輝いた。磨いてきた外角シュートに加え、世界の強豪相手に「インサイドも攻めていけた」と手応えをつかんだ。佐藤久夫監督(64)も「ミスしても立て直す力がつき、自信持ってプレーしている」と成長を認める。

 チームは昨冬に続く全国連覇へまっしぐらだ。「準Vでは、もう誰も褒めてくれない。まだ伸びしろもあるし、やるからには優勝」と佐藤監督。八村も「12月に修学旅行でグアムに行くので、1週間練習できないんですが…」と苦笑しつつ「気持ちを入れて試合ができるよう、しっかり準備したい」と話していた。【成田光季】