<テニス:全豪オープン>◇26日◇メルボルン◇男子シングルス4回戦

 4大大会初優勝を狙う世界5位の錦織圭(25=日清食品)が、12年大会以来3年ぶり2度目のベスト8進出を決めた。今季8戦全勝の同10位ダビド・フェレール(32=スペイン)に6-3、6-3、6-3のストレート勝ち。日本男子32年ぶりの全豪4強をかけ、次戦は同4位のスタニスラス・ワウリンカ(29=スイス)と対戦する。

 ワウリンカとの次戦は、14年全米準々決勝の再現だ。ただ今季のワウリンカはひと味違う。昨年は全豪優勝後、4大大会覇者という重圧に押しつぶされた。全米でも自信のなさからか消極的なプレーが目立ち、そこを錦織が突いた。

 しかし、今季は開幕戦のチェンナイ大会で早々と優勝。フェレールと同様に、今季いまだに無敗で錦織戦を迎える。フォアもバックも全身を使って振り切るパワーは、フェレールよりも数倍上。そのパワーをどうやって錦織が切り返し、ワウリンカを追い込むか。

 ワウリンカの武器は、1回戦で戦ったアルマグロと同じくバックのストレートだ。バックのクロスの打ち合いで、錦織が深く、時には角度を付けて返球すれば、ミスを誘うことも可能。また、ワウリンカにバックのスライスが増えれば、弱気のサインである。

 ◆全米準々決勝・ワウリンカ戦(14年9月3日)VTR

 4回戦でラオニッチを相手に4時間19分を戦い、2日午前2時26分に試合は終了。その36時間半後に、錦織は再びコートに立った。第1セットを3-6と奪われたが、続く第2セットは7-5で競り勝った。第3セットはタイブレークとなり、6-7でセットポイントを握られたが「いちかばちかだった」というバックのストレートが決まり、このセットを7-6で奪う。第4セットを6-7で落としたが、最終セットは6-4と制した。4時間15分にも及ぶ激戦だった。