<バレーボール女子:プレミアリーグ:久光製薬3-1岡山シーガルズ>◇決勝◇12日◇東京体育館

 久光製薬が2季連続4度目の優勝を遂げた。クラブチームとして初優勝を狙った岡山に、第3セットを落としたが、高さと経験で上回り、昨季、最高殊勲選手賞を受賞した長岡望悠(22)が20得点を挙げる活躍で、25-18、25-14、20-25、25-15で快勝。昨季、就任した中田久美監督は、2季連続でチームを優勝に導いた。

 追われる立場を振り切り、久光が苦しいシーズンを2連覇で乗り切った。昨季の無欲の優勝から、今年は女王の重圧をはねのけての栄冠に、中田監督は「今シーズンは本当にいろんなことを乗り越えての優勝だった」と、勝利の瞬間、涙を見せた。

 今季のレギュラーシーズンは23勝5敗と、2位で18勝10敗の東レに圧倒的な差をつけて制した。しかし、昨年の12月に日立、JTと連敗するなど、波に乗れないこともあり「勝っても勝っても、全然、満足いかなかった」。不安が的中したのは決勝ラウンド。レギュラーラウンドで4戦全勝だった岡山にストレートで敗れた。

 この日も、選手は不安だったという。昨季が6季ぶりの優勝で、大半の選手が追われる立場は初めてだ。いつもは行わない試合前のミーティングを開き、中田監督は「開き直るしかない」とげきを飛ばした。その言葉で目が覚めた選手は、岡山にリベンジ。2連覇に結びつけた。