<女子バレーボール:ワールドグランプリ>◇決勝リーグ◇22日◇東京・有明コロシアム

 日本女子代表の次世代エースが、アジアの壁を粉砕した。世界ランク3位の日本は開幕3連勝をかけて同5位の中国と対戦。長岡望悠(みゆ、23=久光)が高い中国のブロックをかわして16得点し、チームのストレート勝ちに貢献した。日本は勝ち点を9と伸ばし、今日23日のベルギー戦で1セットでもとれば初のメダルが決定する。

 長岡の左腕が、勝利を決めた。第3セット24-21、セッター宮下のトスを中国コートにたたきつけると、跳び上がってガッツポーズ。「いい状態で打つことができた。この勢いで、明日も勝てるように頑張る」。22本のスパイクで16得点。7割を超す決定率に「こんなに決まってびっくり」と話しながらも「大きな大会で活躍できて、自信になっていくと思う」と喜んだ。

 ポジションを固定せずに全員が打つ新戦術「ハイブリッド6」では、どこにでも現れてスパイクを放つ。ライトからだけでなく、センターやレフトに回って左腕をしならせる。2年前に代表入りし、この大会に入ってさらに成長。真鍋監督は「トスが上がったら全部決まる感じだった。これを毎試合やってほしい」と好調な長岡を絶賛した。「全員で世界一に挑戦していきたい」。新エースは少し遠慮がちに、リオ五輪の金メダルを目指して言った。

 ◆ワールドGP順位

 勝ち点制で、3-0、3-1の場合は勝者に3、敗者に0。3-2は勝者に2、敗者に1が与えられる。勝ち点が並んだ場合はセット率、さらに得点率で争う。