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美姫が余裕の2位発進/フィギュア

華麗なジャンプでリンクを舞いSP2位に入った安藤美姫
華麗なジャンプでリンクを舞いSP2位に入った安藤美姫

<フィギュアスケート:NHK杯>◇2日目◇30日◇仙台市体育館

 世界選手権女王の安藤美姫(19=トヨタ自動車)が、女子ショートプログラム(SP)で余裕の2位発進だ。演技前に急きょ、冒頭の連続3回転ジャンプの後半を2回転に変更する安全策で、ミスなく演じきった。首位のコストナーとの差はわずか0・72点。今日1日のフリーで、逆転でのGP2勝目を狙う。2位以内に入れば、無条件でGPファイナル進出が決まる。武田奈也(19)は5位、浅田舞(19)は最下位の11位のスタートとなった。

 女王の貫録だ。最初の連続3回転を回避しながらも、欧州チャンピオンのコストナーに肉薄する2位スタート。「すごく緊張したけど、その割にはいい滑りができた」。想定内の出来に、自然と表情が緩んだ。

 演技前の6分間練習で、ルッツジャンプで転倒した。連続3回転の前半のジャンプだが、まだ不安定な要素があった。「タイミングが狂っている。クリーンに降りることが出来るかどうか」。後半の3回転への影響を心配し、冷静に後半を2回転に替えた。

 3月の世界選手権で金メダル。しかし、初の頂点に戸惑いも大きかった。「その後、モチベーションが上がらなかった」。一時は練習に身が入らず、試合にも出たくないと思ったが、その心のスランプを乗り越えて一回り大きく成長した。

 フリーでは新たに加えたダブルアクセル(2回転半ジャンプ)-3回転トーループの連続ジャンプも武器となる。「GP初戦より感情を込めて踊れると思う」。昨季、GP初優勝したスケートアメリカ、世界選手権ともにSP2位からの優勝。得意の逆転劇で、安藤がGP2勝目に挑む。【吉松忠弘】

[2007年12月1日9時23分 紙面から]

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