ラグビーのトップリーグ、神戸製鋼に新加入した元ニュージーランド代表(オールブラックス)の世界的SOダン・カーター(36=ニュージーランド)が関西で初お披露目だ。20日の神戸市内での練習後にトヨタ自動車戦(22日、大阪・万博)の出場メンバーが発表され、SOとして2試合連続の先発が決まった。

14日に行われた前節サントリー戦(東京・秩父宮)でデビュー戦勝利に貢献した男が、ついに関西で躍動する。激しいコンタクトも交えた試合2日前の練習を終えると、カーターは「この間の試合でケガもなく、ポジティブで自信になっている。マインドセットは変わらないが、多くのファンに来てもらえると思っている。ファンの前でプレーするのが楽しみ」とさわやかな笑顔で思いを語った。

第2節は北海道で起きた地震のため順延となっており、チームは現在2連勝。03~04年シーズン以来の優勝へ、相手は昨季4位の強豪だ。タイトな戦いが予想されるが、冷静な男は「自分たちの仕事をしないといけない。今週は大きなチャレンジ。相手が激しければ、我々はもっと激しくやらないといけない」とキッパリ。オールブラックスで112キャップを誇るキャリアは、大一番を前にした落ち着きぶりにもにじみ出る。

7月中旬の来日から約2カ月が経過し、関東、関西での違いも少しずつ感じ取っているという。「そういう(東西の)違いを聞いたことがある。例えば『ゲンキ』っていうのが(関西では)『メッチャ、ゲンキ』になったりね」と関西弁を駆使してニヤリ。トヨタ自動車戦は大阪開催にもかかわらずアウェー扱いだが、多くの神戸製鋼ファンが足を運ぶことが予想される。世界的なスーパースターは地元の勢いにも乗り、さらにチームを加速させる。