トップリーグ初優勝を狙うトヨタ自動車が26-26で神戸製鋼と引き分け、2勝1分け1敗で8チームのレッド・カンファレンス暫定首位に立った。前半途中で日本代表フランカー姫野和樹主将(24)が右膝を痛め、後半37分で途中交代。明日24日からの日本代表候補合宿(和歌山)参加は微妙な状況だが、チームは後半48分にWTBヘンリー・ジェイミー(28)のトライで追いついた。北海道胆振東部地震で1試合未消化の神戸製鋼は3連勝を逃した。

トヨタ自動車の最後の猛攻は、定められた40分を8分も超えていた。5点を追う後半48分、ライン攻撃の最後でWTBジェイミーが左隅に飛び込むと、ベンチの主将も喜びを爆発させた。日本代表の中心に成長した姫野は「自分はケガであまりプレーできなかった。その中でやってくれた」と土壇場での同点を喜んだ。序盤からボール奪取などで貢献した姫野は、前半終了間際に右膝を負傷。後半37分までプレーを続けたが「力が入らなかった」。19年W杯日本大会まで1年を切ったタイミングで「和歌山(の代表合宿)は行けないかもしれない」と、厳しい見通しを口にした。

姫野の奮闘に象徴されるトヨタのプレッシャーに、神戸製鋼の元ニュージーランド代表SOカーターも「自分たちが戦ってきた中で、一番プレッシャーをかけられた」。カーター自身は、この日が「関西デビュー」で、2ゴール4PGの16得点を挙げた。【松本航】