ニュージーランド代表112キャップのSOダン・カーター(36)が、神戸製鋼を決勝進出へと導いた。21点を挙げる大活躍で、5点リードで迎えた後半38分には自ら中央を突破し、相手インゴールへの絶妙なキックで勝負を決めるトライまで演出した。

世界的SOは「本当にうれしい。私の表情を見て、うれしくない顔をしているかも知れないですけれど、これは本当に疲れているから。重要な試合でした」と苦笑いした。

1人で1トライ2ゴール4PGの計21得点。前半25分のトライについては「(CTB)アシュリークーパーが取れるトライだったけど、私がボールを奪ってトライが取れた」と冗談を漏らしつつ「私が起点になる得点が多かったのは、FWが勢いを作ってくれたから。それにより、私の仕事がやりやすくなった」と振り返った。

トップリーグは創設元年の03年以来、日本選手権は00年以来の優勝へ、王手がかかった。11月にOBとの会食の席に呼ばれたというカーターは「長く神戸にいた選手から、ここはどういう意味があるチームなのかを教えてもらった。それが試合へのモチベーションになっている。我々が成長できたのはSelf-Belief(自分を信じる心)があるから」と明かした。

サントリーとの決勝戦(15日、秩父宮)に向けては「我々のスタイルを出すだけだ」と闘志を燃やした。