ラグビートップリーグ(TL)の年間表彰式が16日に都内で行われ、日本代表フランカーのリーチ・マイケル主将(30=東芝)が2年連続6度目のベストフィフティーンに選ばれた。リーチは年末年始の“森ごもり”から、勝負のかかる19年ワールドカップ(W杯)に向かう。最優秀選手(MVP)には神戸製鋼SOダン・カーターが選ばれた。

長い戦いを終えたリーチは、うれしそうな表情で今後の予定を明かした。「2月ぐらいまでオフがある。社会人になって初めての長いスパンのオフ。(年末年始は)フィジーに行きます」。子どものようなワクワクした表情を終始、絶やさなかった。

もともとはリーチが日本に来るまで過ごしたニュージーランドに父コリンさんも住んでいたが、今はフィジーに住んでいるという。そのフィジーの森の中にある家には携帯電話の電波が届かない。さらに「電気、水道、トイレはない」。家の近くに畑や川があり自給自足の生活。外部との連絡は「たまに街に行くと電波が入る。奥さんは超嫌がってます」と言って豪快に笑った。そんなサバイバル感たっぷりの環境の中で年末年始を過ごす。

日本代表、サンウルブズ、東芝に所属して多忙だった1年。だからこそフィジーでの非日常の生活は「これは原点。原点に戻るのは大事」と貴重な時間となる。全てはW杯での勝利のためだ。「この先はW杯に集中して、絞って、勝つためにコンディショニングを作れればいいかな」と開幕の来年9月20日を見据えている。【佐々木隆史】