大阪桐蔭が誇る「スーパーアキト」が2大会連続の4強に導いた。

高校日本代表候補のフランカー奥井章仁(2年)は前半6分、ゴール前でのFKで速攻を仕掛けて先制トライ。同22分には右にステップを踏み、空いたスペースをすり抜けて約30メートル走りきった。178センチ、107キロながら50メートル6秒8の逸材は「縦(の突破)だけじゃなく、どう工夫するか。周りを見ることができている」と笑った。

小学校の6年間は大阪・枚方市の「西船橋子供会」でソフトボールに打ち込み、捕球の構えを繰り返したことで「ハンドリングが良くなった」。小6で170センチ、80キロの投手だった少年は、楠葉中で野球への欲もチラリ。親から「体がデカいし」と勧められたラグビーで「将来は日本代表を狙えたら」と夢を抱く。

前回は準優勝で悔し涙を流した。「まずは桐蔭で日本一を取ることを考えたい」。当たって良し、パスして良し、走って良しの奥井が大阪桐蔭を押し上げる。