<ラグビー・全国大学選手権:帝京大17-17関東学院大>◇20日◇1回戦◇東京・秩父宮

 帝京大は苦しんだ末、準々決勝進出をつかんだ。この日は自慢の強力FWが思うように威力を発揮できなかった。前半を7-3で折り返し、後半1分にWTB伊藤拓巳(2年)のトライ(ゴール成功)で12-3とリードを広げても、簡単には逃げ切れなかった。同21分、26分に相手にトライを奪われ(いずれもゴール成功)、逆転を許した。同30分にはPGを狙うも、決められない。

 救ったのは伊藤。後半ロスタイムに、FW戦からフランカーのヘンドリック・ツイ(3年)を経て球が回ってきたところ、ゴール右隅に飛び込んだ。なかなかトライのコールがなかったが、約1分後に認められて17-17の同点に。トライ数は帝京大3、関東学院大2だったため、早大への挑戦権を手にした。

 帝京大は、大学選手権で関東学院大には過去5戦5敗だった。岩出雅之監督は「1度も勝ったことがないということで、私は選手以上に期するものがあった」とホッとした表情。NO8の野口真寛主将(4年)は「部員130人の思いもあり、粘り強さが発揮できた」とうれしそうだった。