<ラグビー・関東大学リーグ:慶大39-5明大>◇1日◇対抗戦◇東京・秩父宮ラグビー場

 慶大が明大との全勝対決に完勝して無傷の5連勝、9年ぶりの対抗戦制覇に王手をかけた。23日に対戦する早大(現在4連勝)に勝てば、創部110周年のメモリアルイヤーに優勝が決まる。FW、BK一体となった攻撃で計6トライ。守っても伝統の低くて速いタックルを随所に見せて、1トライに抑えた。明大は3勝1敗となった。

 7-0で迎えた前半ロスタイムの42分、慶大CTB竹本のスーパータックルが飛び出した。ロングパスを受けた明大CTB溝口の足元に突き刺した。次の瞬間、WTB三木がボールを奪い、CTB増田にパス。勝敗の行方を左右する貴重なトライが生まれた。右ひざじん帯負傷から復帰2戦目の竹本は「相手は1人しか残っていなく、仕留める自信はあった」と笑顔で振り返った。

 強風の中での試合。トスに勝った慶大は後半勝負と踏み、前半は風下を選択した。その前半で2トライ。後半は計算通り4トライを奪った。就任3年目で初めて対抗戦5勝目を挙げた林監督は「形のない中でトライが取れたし、1トライに抑えることができた」と言う。そして、竹本のタックルについて「彼は恐怖心を持たない男。あの熱いプレーでチームが締まった」と喜んだ。

 伝統の慶明戦。試合前日にグラウンドでジャージーの授与式を行うのが習慣。しかし、今回は「選手を平常心で臨ませたい」と心理面を考慮して、行わなかった。今季は決めごとはあるが、個人の状況判断を重視している。加えて、脂もの、スナック菓子は厳禁など食事にも気を使い、パワーアップを図っている。竹本の体脂肪率は5・5%という。

 慶大が対抗戦で全勝で早大と対戦するのは7年ぶりとなる。8連敗中だが、創部110周年の年に復活のシナリオができた。林監督は「早大にはディフェンスで挑戦するだけです」と力を込めた。【三角和男】