<柔道:世界選手権>◇13日◇男子無差別級◇東京・代々木第1体育館

 準決勝で上川に敗れた鈴木桂治(30=国士舘大教)が、3位決定戦で1本勝ちで銅メダルを獲得した。初日の100キロ超級で初戦敗退、背水の陣で臨んだ。「メダルを取れて良かった。何のために無差別に出したと言われるところだった。情けで出していただいて感謝です」と振り返った。

 04年アテネ五輪、03、05年世界選手権と3度も世界の頂点に立った鈴木だが、優勝の上川は10歳も年下。メダルなしなら、引退の決断をせざるを得なかった。「初日は限界かと思ったけど、無差別級で体がやめたがっていないのが分かった。もういいじゃないかと思われればやめるけど、できると言われればとことんやる」と意欲を見せた。男子代表の篠原信一監督も「本人がやめると言わない限り、国際大会に出す」と明言。がけっぷちの鈴木にとっては、ロンドンドン五輪へと続く銅メダルとなった。