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世界水泳

礼子銅メダルも悔しい/世界水泳

背泳ぎ決勝で銅メダルを獲得した中村礼子は表彰式で観客席に手を振る
背泳ぎ決勝で銅メダルを獲得した中村礼子は表彰式で観客席に手を振る

<水泳世界選手権:競泳>◇3月31日◇オーストラリア・メルボルン、ロッド・レーバー・アリーナ◇女子200メートル背泳ぎ決勝

 【メルボルン=今村健人】競泳女子200メートル背泳ぎ決勝で、中村礼子(24=東京SC)が2分8秒54の日本新記録で銅メダルを獲得した。得意の後半に追い上げて3位に滑り込んだ。世界選手権で同種目2大会連続の銅メダル。100メートルに続いて今大会2つ目のメダルを、日本新とのセットでつかんだ。女子800メートル自由形決勝で、アテネ五輪金メダルの柴田亜衣(チームアリーナ)は8分31秒73の平凡なタイムに終わり、6位に沈んだ。

 会心の笑みはなかった。「あぁ、3位か」。順位を目にした瞬間、中村礼は悔しそうにつぶやいた。世界選手権では2大会連続、アテネ五輪も含めれば大舞台で3大会連続の銅メダルを手にした。準決勝で出した日本記録をさらに0秒28も更新。それでも、喜びは少なかった。それが、中村礼の成長の証しだった。

 内に蓄えていた力を、後半に爆発させた。メダル圏外にいた体を一かきごとに前進させた。150メートルのターンで3位に浮上。だが、上位2人には1秒以上離されていた。持ちタイムでは及ばない相手。それでも本気で金メダルを狙いにいった。「日本記録とメダルが取れたことは素直にうれしい。でも、2分7秒台を狙っていたんです。1位はすごいタイムだし…」。そんな、どん欲な教え子の成長を平井コーチは「世界記録を本気で狙わないとメダルは取れないと思ったんでしょう」とうれしがった。

 悔しさが大きな成長を促した。昨年4月の日本選手権。ライバルの伊藤に、アテネ五輪で自身が出した日本記録を更新された。「ショックというか、衝撃というか…」。大会後、初めて平井コーチに「もっと、いい色のメダルを取りたい」と欲を口にした。「金を狙うというのは誰にも負けられないことなんだ」という同コーチの言葉を胸に、得意の200メートル中心の練習では、タッチなど細かい点まで気を配るようになった。「金を取るためには、ミスはできない」。高い意識を常に持ってきた。

 胸元に輝いたのは、同じ銅メダル。だが、エゼルセギ(ハンガリー)が15年前に出した2分6秒62の世界記録まで、初めて2秒を切った。「世界記録に自分もチャレンジしたい。ラップ1つ1つを見れば、可能だと思う」。視線の先は、はるか上を見つめていた。

[2007年4月1日9時16分 紙面から]

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