国際水連は18日の理事会で、2013年の第15回世界選手権をアラブ首長国連邦のドバイで開催することを決めた。中東での実施は初めてで、ドバイ側は五輪など将来の大会招致活動につながると期待し、国際水連は中東と周辺地域の競技の普及や発展をもくろむ。

 「施設はすべて新設で、世界最高の水準を約束する」。同国水泳協会のファラッシ会長は胸を張った。総予算は3億5000万ドル(約330億円)と資金は豊富だ。日本水連の佐野和夫会長は「有力候補ではなかったが、計画書を見て(国際水連)理事たちの目の色が変わった」という。

 急速な発展を遂げ、超高層ビルが並ぶドバイは近年スポーツにも力を入れ、競馬やプロゴルフの国際大会は巨額賞金でトップを引き付ける。ファラッシ会長は「19年アジア大会と20年夏季五輪の招致に弾みをつけたい」と説明した。

 今大会に出場予定の同国選手は6人。隣国もオマーンが1人で、カタールは不参加だ。国際水連のラムザミー副会長は「中東での選手育成の基盤をつくってほしい」と、ドバイ開催の意義を強調した。(共同)