引退会見を行った魁皇は２０日、晴れやかな表情を浮かべ、笑顔で質問に答えた。

　－今の心境は

　魁皇

　あまり実感がないというか、不思議な感じ。

　－いつ決断したのか

　魁皇

　きのう（１０日目）の取組の前に師匠と相談して、次の相撲で負けるようなことがあれば、と話した。自分の中でもここが最後の引き際で、次の場所はないと思った。

　－２３年を振り返って

　魁皇

　最初は相撲界に入ることも迷った。好きでもなかったけど、稽古して番付が上がってきてだんだん楽しくなってきた。

　－横綱昇進は逃した

　魁皇

　何度かチャンスはあったけど、ことごとく失敗した。気持ちが強くないと無理と思った。チャンスが来た時に自分のペースがつかめなかった。

　－意識した相手は

　魁皇

　武双山は年も近いしライバルと言われていたので、負けたくないと思っていた。最近では千代大海。同じようにけがで苦しんで、お互い引き際をなくして、どうしようかと話したこともある。

　－過去にも引退を考えたことは

　魁皇

　何度かあった。それでも何とか相撲を取りたいという気持ちが強かった。もう後がないと思った時は、思ったような相撲が取れた。

　－今後やりたいこと

　魁皇

　１５歳でこの世界に入っているので、靴を履く習慣もない。普通の格好をすることもなかった。いろんなことを教えてもらわないといけない。