<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇24日◇愛知県体育館

 半年ぶりの通常開催となった名古屋場所の千秋楽で、日本相撲協会の放駒理事長(63=元大関魁傑)は「各力士は自覚してくれているのかなと思う。素晴らしい相撲が増えている」と八百長問題からの信頼回復に手応えをにじませた。

 前売り開始が3週間近くも遅れ、観客動員数は低迷。千秋楽にやっと満員御礼の垂れ幕が下りた。ただ日本人力士期待の関脇稀勢の里(25=鳴戸)が大関日馬富士(27=伊勢ヶ浜)の全勝優勝を阻止した一番など、熱戦続きで締めくくられた。放駒理事長は「今日のお客さんは相撲そのものに満足してくれたと思う。こういう相撲を取ってくれたら、またお客さんは戻ってきてくれる」と願うような口調で話した。

 来場所は日馬富士の綱とりに加え、琴奨菊(27=佐渡ヶ嶽)と鶴竜(25=井筒)の両関脇が大関昇進に挑む。同理事長は「いい競争相手がいれば刺激になる。頑張ってもらうしかない」と期待した。