日本相撲協会は29日、大相撲秋場所(9月11日初日・両国国技館)の新番付を発表し、魁皇の引退で大関以上に日本人力士がいなくなった。大関以上が外国勢だけになるのは、横綱不在で曙と小錦(ともに米国出身)の2大関だった1993年初場所以来史上2度目。

 8連覇を逃した一人横綱の白鵬は、2場所ぶり20度目の優勝を目指す。大関陣では名古屋場所を14勝1敗で制し、横綱昇進に挑む日馬富士が東の正位に就いた。

 琴奨菊と稀勢の里は4場所連続、鶴竜は2場所連続の関脇。鶴竜は過去2場所で22勝、琴奨菊は21勝を挙げ、ともに大関昇進を懸ける。豊ノ島と阿覧が再小結となった。

 新入幕は20歳の舛ノ山に芳東、隆の山の3人。芳東は史上3番目に遅い初土俵から所要93場所の新入幕で、34歳3カ月は戦後2番目の年長昇進。チェコ出身初の幕内となった隆の山は、15日制で5人目の新十両から1場所での入幕を果たした。玉飛鳥、黒海、宝智山が再入幕し、高見盛が2002年初場所以来となる十両に転落した。

 八百長問題による大量引退の影響で減っていた関取の数が、定員の70人に戻った。早大出身の直江改め皇風ら6人の新十両を含む9人が十両に昇進した。