<大相撲秋場所>◇12日目◇22日◇東京・両国国技館

 横綱白鵬(26=宮城野)が、天敵の関脇稀勢の里(25=鳴戸)に完敗した。けんか四つの相手に得意の右を差せず、おっつけられると上体が浮いた。さらに右を抱えられたまま振り回され、何もできずに小手投げを浴びた。

 土俵下では右ひじを痛そうに何度も曲げ伸ばし。1敗で単独トップは変わらないが、昨年九州場所から5度の対戦で3敗目。苦手意識などをたずねられると「変わらない」と話したが、険しい表情を崩さず。右ひじについては「大丈夫」と話し、残る3日間に向けては「ただやるだけ」。これまでは敗戦後も敗因分析してきたが、この日は短い3つの言葉しか残さず、ショックの大きさをのぞかせた。