日本相撲協会は28日午前、東京・両国国技館で九州場所の番付編成会議と理事会を開き、東関脇琴奨菊(27=佐渡ケ嶽)の大関昇進を満場一致で決めた。

 晴れの伝達式には琴奨菊の両親、恩師も駆け付けた。

 父の菊次一典さんは口上で述べた「万理一空」の言葉に感動。「一という漢数字を使ってくれてうれしい。おやじの名前でもあるから」と琴奨菊の祖父で、今は亡き一男さんに思いをはせた。

 「夢のようです」とは母の美恵子さん。息子は福岡県から高知・明徳義塾中、高へ留学しており「小学校までしか手元にいなかったから、何と言っていいのか…」と言葉を詰まらせる。高校時代の恩師、浜村敏之氏は28日が偶然にも56歳の誕生日。「立派になった。いいプレゼントになった」と目を細めていた。