大相撲で旧ソ連出身初の関取となった元小結で、21日に引退届を出した十両の黒海(31=本名ツァグリア・メラブ・レバン、グルジア出身、追手風部屋)が22日、東京・両国国技館で記者会見を行い「日本に来て大相撲に入って、自分の人生が広がった。心の中には思い出がいっぱい」と笑顔で話した。

 黒海は2001年夏場所初土俵。03年夏場所に新十両となり、旧ソ連や欧州勢のパイオニア的存在だった。05年名古屋場所で横綱朝青龍から初金星を挙げた相撲を思い出の一番に挙げた。

 黒海は日本国籍を取得しておらず、今後は故郷で事業やアマチュア相撲の指導をするという。師匠の追手風親方(元幕内大翔山)は「大相撲で生きてきたことをグルジアで伝えてほしい」と話した。断髪式は東京都内で行う。日程は未定。