大相撲のアフリカ大陸初の関取でエジプト出身の大砂嵐(21=大嶽)が26日、都内でトークショーに参加した。

 旅行会社が企画したもので、エジプトと日本の文化の違いなどに触れて「日本人は、すべての集中力を使ってひたすら仕事に打ち込む姿がすばらしい。エジプトでは今日の仕事は明日やればいい。場合によっては今週中。その月に終われば…という人もいる。もちろん私は、その日の仕事はその月に終えればいいと思っている部類です」と笑わせた。

 部屋でほかの力士と会話する際は、日本語と英語が入り交じるという。ただ、日本語の勉強はほとんどせず、来日したときに日本語教材を十数冊受け取ったが「怠け者のエジプト人なので、1回も開いていないです」と舌を出した。

 エジプトは現在、治安部隊と前大統領支持派が衝突するなど情勢が不安定。大砂嵐は「今は暗黒のときが続いていて、我慢しないといけない。でも。困難を乗り越えれば必ず光が差し込む。人によっては、エジプトは『世界の母』だと言ってくれる。情勢が落ち着いたら、ぜひエジプトにお越しください」と現況を憂いつつ、前向きに呼びかけた。