大相撲の大関稀勢の里が24日、自身2度目の綱とりと初優勝に挑む初場所(来年1月12日初日・両国国技館)の番付発表を受けて千葉県松戸市の鳴戸部屋で記者会見し「2013年はいろいろな経験をさせてもらい、無駄じゃなかった。14年をいい年にするためには最初が大事だ」と、これまでの闘いを糧にすることを力説した。

 初めての横綱昇進への挑戦は、ことしの名古屋場所だった。3日目を皮切りに7日目までに3敗。千秋楽も琴奨菊に屈して4敗となり、綱とりが振り出しに戻った。

 場所前に右脚を痛めていたというが「全て気持ちの問題だと思う。どこか弱いところがあって、ああいう成績になった」と精神面の未熟さを反省する。

 大関として3年目に突入する27歳の稀勢の里。安定感は以前より増し、10場所連続で2桁勝利を継続中。先場所は前半で2敗しながら復調し、13日目に日馬富士、14日目に白鵬と全勝の横綱を連破。優勝の日馬富士に1差の13勝2敗で綱とりにつなげた。

 和製横綱誕生の期待を一身に受け「初めてじゃないので自分なりにいい調整をしたい。ここから2、3週間が勝負。心も体も充実して、全てがかみ合って初日を迎えたい」と、さらなるレベルアップを誓った。