大関稀勢の里(27=田子ノ浦)が31日、東京・墨田区の田子ノ浦部屋で稽古を行い、1年を締めた。

 高安が風邪で休んだこともあり、土俵内ではぶつかり稽古のみ。それでも四股、てっぽう、すり足の基本運動に加え、ゴムチューブを使ったトレーニングなどで汗をかいた。初めての綱取り場所となった7月の名古屋場所や、年末には部屋の移転などもあった1年を振り返り「いろいろな経験もできましたし、いい1年でした」。1番印象深かった場所には、中日まで4勝4敗と苦しみながらも、最後は巻き返した3月の春場所を挙げた。「あの展開から2桁(勝利)にもっていけた。それがあって次の場所があった」。5月の夏場所14日目の白鵬との無敗対決。心身ともに強くなれた実感を少しずつ感じている様子だった。集まった約15人の報道陣に来年の抱負を問われると「こんな(たくさんいる)感じですからね。意識して(綱取りを)狙っていきますよ」と笑った。