ブルガリア出身の元大関で西関脇琴欧洲(31=佐渡ケ嶽)が気力と体力の限界を理由に現役を引退した。20日に、日本相撲協会に引退届を提出した。

 春場所開催中の大阪市ボディメーカーコロシアムで記者会見を行った。

 琴欧洲はこみ上げるものをこらえ切れず、涙を見せて胸の内を語った。

 ――現役を終えた気持ち

 琴欧洲

 信じられないところと、ほっとしているところがある。何回もけがをしたけど、12年頑張ってきたので悔いはない。

 ――引退の理由は

 琴欧洲

 思うように自分の相撲を取ることができなかった。精神的にも体力的にも限界だった。

 ――10日目の白鵬戦が最後の一番になった

 琴欧洲

 白鵬関と相撲を取れたことが幸せだった。横綱の顔を見ることができず、自分でも終わりが来たと感じた。

 ――思い出の取組は

 琴欧洲

 前相撲の一番。稽古して強くなって、早く次の場所で試したいと思って、番付を駆け上った。

 ――2005年名古屋場所の朝青龍戦で、初めて横綱に勝った

 琴欧洲

 横綱は神様だと思っていたけど、人間だと思えて本当にうれしかった。

 ――08年夏場所で初優勝

 琴欧洲

 賜杯は重かった。