<大相撲名古屋場所>◇14日目◇26日◇愛知県体育館

 平幕ながらトップを並走していた西前頭11枚目の高安(24=田子ノ浦)は、2敗同士の直接対決となった大関琴奨菊(30=佐渡ケ嶽)に寄り切られて、優勝争いから後退した。

 「相手に合わせると体力負けする」と、立ち合いに集中して挑み、狙い通り左を深く差した。だが、相手の差し手を返されたことで右腕が上がり、一気に寄り立てられた。「ちゃんと当たれましたが、その後がいけなかった。もう少し我慢すれば良かった」と悔やんだ。

 ただ、優勝の可能性がまったくなくなったわけではない。千秋楽で西前頭4枚目の豪風(35=尾車)に勝って、2敗の琴奨菊と横綱白鵬(29=宮城野)が敗れれば、優勝決定戦に回る。「負けましたけど、気持ちはあっさりしている。気を引き締めて、明日に集中します」と最後まで、力を振り絞る覚悟だ。