大相撲の北海道・千歳市巡業が15日、千歳スポーツセンターで行われた。朝稽古では、1匹の白いチョウが館内を沸かせた。

 碧山、遠藤、大砂嵐、常幸龍の4人での申し合い中にひらひらと舞い込んできた。土俵上の激しい稽古とは対照的な光景。タオルで顔を拭いている遠藤(23=追手風)の頭にとまったりする場面もあった。遠藤も「チョウに好かれてしまいましたね。自分の田舎(石川県穴水町)ではよく見ていましたけれど、最近は東京ではなかなか見ていないような気がする。北海道は初めて来ました。昨日はジンギスカンを食べました。涼しいし、過ごしやすいですね」と満喫している様子だ。土俵下にいた照ノ富士の右手にとまる場面もあり、観客からは「殺さないで~」の声。ニヤリと笑った照ノ富士が優しく捕まえると拍手が起こった。

 遠藤はチョウ以上に、初めて見る北海道のファンから温かい歓声を浴びた。体調不良で控えめだった稽古も全力士最多となる12番取った。取組では大砂嵐をがぶって寄り切った。夏巡業は17日の釧路市まで続くが、「体調をこれ以上崩さないように、無事に終わりたい。お土産は白い恋人にしたい。そう言っていても自分で食べちゃうんですよね」と笑顔を見せていた。