大相撲の釧路市巡業が17日、同市内の湿原の風アリーナ釧路で開催された。同市に隣接する弟子屈町が、昨年1月に死去した元横綱大鵬の納谷幸喜氏(享年72)の出身地のため「大鵬追悼セレモニー」も行われた。会場には同町に保管されている68年九州場所に全勝で28度目優勝を決めた時の優勝額が掲げられ、勧進元のあいさつ前に1分間の黙とう。写真パネル展も開かれた。

 出席した芳子夫人(67)は「胸がいっぱい。優勝額を見て土俵に上がる姿が格好良かったなあと思い出した」と感激。黙とうに参加した横綱白鵬(29=宮城野)も「大鵬さんの体つきもすごかった。その前で相撲を取るのは緊張した」と話した。

 朝稽古では大鵬の孫弟子となる大砂嵐(22=大嶽)が、ぶつかり稽古で横綱日馬富士(30=伊勢ケ浜)の胸を借りた。10分以上にわたって鍛えられ「疲れた」とひと言。取組では人気力士の遠藤(23=追手風)にうっちゃりで逆転勝ちすると、会場から大声援を浴びていた。

 7日の福島・いわき市復興イベントから開始した夏巡業は全日程が終了。秋場所(9月14日初日、両国国技館)の番付は、9月1日に発表される。