大相撲の秋巡業で広島市を訪れた幕内力士の豊ノ島(31)、勢(28)、蒼国来(30)、時天空(35)が25日、土砂災害の避難所となっている安佐南区の佐東公民館を慰問し、約100人の地域住民らと交流した。

 発生から約2カ月。今も同公民館には8世帯15人の被災者が生活している。災害現場を途中で目にした勢は「皆さんの顔を見たら前向きで、僕の方が力になりました」と語った。

 自宅の一部が損壊した土居靖恵さん(47)は「ありがたい。元気が出る。2カ月たっても忘れられていないというのがうれしい。九州場所で応援します」と声を弾ませた。

 子どもたちも関取衆と触れ合った。最近になり、ようやく校庭が使えるようになったという小学5年の銅道葵さんは「(力士たちは)優しかったし、大きかった」と笑みを見せた。