大相撲の横綱白鵬(29=宮城野)が20日、茨城・水戸市内で行われた第19代横綱常陸山の生誕140周年記念式典に出席した。

 常陸山は現役時代は第20代横綱梅ケ谷とともに「常陸・梅」と呼ばれる黄金時代を築き、現在の大相撲の礎を確立させた。相撲を国技に押し上げ「角聖」と呼ばれた先人に、白鵬は「思いを平成の時代に伝えるのは通じるものがある」と話した。土俵入りを奉納し、四股を踏むと約700人の観客から「ヨイショ!」とかけ声も挙がった。

 柔らかい砂の上での土俵入りに「しっかり集中して、1つ1つの動作をやった。常陸山関の思いもありますからね」と納得の表情。式に参列した常陸山の孫、市毛弘子さん(77)は「祖父も喜んでいると思う。祖母からは、(常陸山は)品格を持った人格者としての(力士の)成長を願っていたと聞いていた。立派に生きてほしい」と話した。