<大相撲初場所>◇千秋楽◇25日◇東京・両国国技館

 大関稀勢の里(28=田子ノ浦)は、横綱日馬富士(30=伊勢ケ浜)に完敗し、11勝4敗で新年最初の場所を終えた。

 横綱の素早い立ち合いに圧倒され、左からおっつけられてズルズルと後退。土俵際で残ろうとしたところを、今度は強烈なのど輪で押し込まれ、そのまま押し倒された。

 北の湖理事長(61=元横綱)は「この一番に勝って2横綱を倒しての12勝と、11勝で終わるとでは印象が全然、違う」と、2日前に白鵬の優勝が決まったとはいえ、注目の一番だった。速攻相撲でアッサリ敗れ「力の差を見せつけられたね。今日のような相撲が“あの時の負け方はダメだったな”と後で響いてくるんだ」と同理事長。

 支度部屋に戻った稀勢の里は、絞り出すような声で「(立ち合いは)当たり負けないように」と話した。「いい状態で臨んだんだけど、終わり方が悪いと気分が悪い」と話し、後は質問に対する答えが出なかった。