<大相撲夏場所>◇9日目◇19日◇東京・両国国技館

 西十両14枚目の片山(28=阿武松)が勝ち越しに王手をかけた。東十両7枚目の潮丸(30=東関)との“静岡ダービー”を電車道の寄り切りで制し、5連勝で7勝2敗とした。十両最下位で後がない場所だったが、早くも残留を射程にとらえ、優勝も目指せる状況になった。東三段目23枚目の青馬(29=伊勢ケ浜)は旭日松を破って勝ち越し決定。さらに白星を重ねて、幕下復帰を狙う。

 片山に迷いはなかった。立ち合い勢いよく前に出てもろ差しになると、そのまま一気に寄り切った。「こんなにうまくいったのは初めて。体が動いているので、はたかれても大丈夫だと自分に言い聞かせた」。潮丸との過去の対戦では、立ち合いに張り差しなどを食ったこともあった。迷いを封じたことが、踏み込みのよさにつながった。師匠の阿武松親方(元関脇益荒雄)からも「とにかく攻めなければダメだ」と激励を受けたが、その言葉を忠実に実行した。

 あと1勝で勝ち越し、この勢いなら優勝の2文字もちらつく。「それを考えると相撲がおかしくなる。何も考えないで思い切りやるだけ」と集中力を高めて、終盤戦の土俵に向かう。