大麻取締法違反(所持)容疑で警視庁に逮捕された大相撲の元幕内若ノ鵬のガグロエフ・ソスラン容疑者(20)が8日、拘置期限を迎えて釈放された。初犯で犯行時19歳の未成年だったこと、解雇処分で、社会的制裁を受けたことなどから起訴猶予となる公算が大きい。だが東京地検は今後、露鵬や白露山との大麻の受け渡しの有無などを慎重に捜査した上で、最終的な処分を決めるとみられる。

 同容疑者は釈放後に都内で会見。露鵬、白露山について「2人はまじめな力士。(一緒に大麻を使用したことは)ありません」と、事件への関与を否定。「日本では、関取に上がってから六本木のクラブで大麻を吸ったのが初めて」などと述べた。

 初土俵から2年足らずで十両に昇進、19歳で新入幕とスピード出世で西前頭筆頭まで駆け上がった猛者は、たどたどしい日本語で謝罪の弁を繰り返した。黒の羽織にはかま姿で、長髪を後頭部で束ねただけ。無精ひげをはやし、目はうつろ。「日本の皆さん、すみませんでした。許してください。日本相撲協会に大変なことをした。北の湖理事長、すみませんでした。間垣親方、すみませんでした」と謝罪の言葉を並べた。